近年の激しい気候変動は、芝の生育にも変化をもたらして来ており、これまでの芝草管理手法も将来へ向け、手直しをせまられている様に感じられます。
出来るだけ多くのデータを蒐集し改善する事で、当クラブでは会員やゲストプレーヤーの皆様へ、最適な状態を提供出来る様努めたいと考えております。
今回は現在進められているコース管理に関する状況、及び今後の芝草施用スケジュールなどを、松原キーパーに伺います。
< 松原鉱・グリーンキーパー >
━ 冬の間のグリーン管理について教えて下さい。━
冬の間は定期的にグリーン上の芝へ養分を与えていました。これは地中の温度が上がって来て、根が活性化した時に必要だからです。
しかし今年は温暖化と言う事も有り、冬の間も少し根が動いていました。此れ迄ですと冬は芝の刈り高を若干上げるのですが、今年は通年の刈り高である3.8ミリで対応しました。
ですからパッティングスピードは、普段通りのものを、提供出来たのでは無いかと思います。
━ 病害に付いて、現状を教えて下さい。 ━
現在心配する病気は有りませんが、夏に炭疽病がここ数年出て来るので、この病気が心配です。これに対しては、予防的に春先から殺菌剤を撒く時も有りますが、今年は兆候が出たら適時対応して行こうと考えています。
━ 今後の作業スケジュールについて ━
1、箱根コース3番ホールのドーナツバンカー修復
2、ティーングランドの補修
3、丹沢コース9番ホールの伐採とフェアウエー拡張工事
カップ切りなどの日々行う作業と共に、上記作業を4月中に完了させたいと考えています。その後5月の連休前に、エアレーションをしたいと言うのが、当面のスケジュールです。
当然これらの作業は、天候にも大きく左右されますが、春の嵐とも言えるものが長続きしない限りは、順調に行くのでは無いかとキーパーの松原は考えております。
会員の皆様には、何卒ご理解賜ります様、お願い申し上げます。